あなたも私も リョウブ
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しばらく前のこと、その日のフラワーデザインの
勉強は、「花で絵を描く」というテーマでした。
写真は、そのときの作品を鏡に映して
撮ってみたものです。ちょっとした遊び心♪
花材の1つに「コバノズイナ」がありました。
明るい緑の葉がわさわさと茂っているのが
そうです。
花も見えるかな?こんな感じです。
↓ ↓ ↓
直径2cmほど・長さ7cm前後の花穂は、ちょっとした試験管ブラシ風。
これが「コバノズイナ」の花。しなう枝、小ぶりの柔らかな葉、可愛らしい花穂。
初夏の枝もの花材として使われることも多いようです。
正しくはコバノズイナですが 花屋さんでは「リョウブ」や「ヒメリョウブ」の名前で
売られていることが多く、私も「リョウブ」と教わり、そう覚えました。
本当は「コバノズイナ」で「リョウブ」は他の木の名前だと知ったのは、ほんの昨年か
一昨年のこと。これっぽっちも疑うことなく思い込んでいただけに、もうびっくりでした。
じゃ本物の「リョウブ」ってどんなもの?写真だけで実際に会うことなくきていたのが、
例の6月の半ばの健診の日に、時間つぶしをしに入った公園で偶然の出会いが
あったのです。まだ蕾状態でしたが、こんな姿をカメラに納めてきました。
枝先から、長さ10cm前後の花序が何本かまとまって弧を描いて伸びていました。
これが咲くと、一つ一つの花は「コバノズイナ」と似た雰囲気になるのかな?
木も葉っぱも大きく(長さ10cmくらい)、幹はサルスベリやナツツバキにも見られる
ような樹皮の剥脱が見られました。
「リョウブ」(リョウブ属)の仲間は世界で60種以上あるそうですが、日本にあるのは
1科1属1種なのだそうです。 そういうこともあって「コバノズイナ」が「リョウブ」や
「ヒメリョウブ」の名前で流通するようになったのでしょうね。
「コバノズイナ(小葉の髄菜)」:ユキノシタ科・ズイナ属 北米原産の落葉低木
別名「ヒメリョウブ」「アメリカズイナ」「紅葉木」
(よく似た、自生種の「ズイナ」という木もあるものの、栽培されるのは
こちらがほとんどで、区別のために頭に「コバノ」と付いているそうです。)
「リョウブ(令法)」:リョウブ科・リョウブ属 落葉小高木
一度私の頭に刷り込まれてしまった「リョウブ」の名前。「コバノズイナ」に
入れ替えるのはなかなか大変。「ヒメリョウブ」で良しにしておこうかなぁ…
あなたも私も仲良くリョウブ…って。
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コメント
ステキ☆
そのまま写さずに、鏡を通して写す…ってのが、何ともステキな発想です♪
花の名前って、難しいですよね。
日本名があり、外国名があり、通名があり。。。
私もちんぷんかんぷんになってくるのが、いっぱいです。(^^;
くちなし。
仕事帰りにどこからか、ふわ~んと香ってくるんですよ。
嬉しくなって、仕事の疲れを忘れるようです。
投稿: たんぽぽ | 2009/07/06 10:00
トップの鏡に映った写真は、正に額に入った絵画のようですね♪
そうか。ポージィさんは最初からリョウブと覚えたんですね。
面白いものですね。山野の花ばかり追いかけている僕には、コバノズイナ以上でも以下でもないです(笑)。
僕は逆に、リョウブとの出逢いがまだありません。
アプローチのちょっとした違いで、それぞれがそれぞれのイメージをもつんですね。
投稿: noodles3 | 2009/07/06 12:22
こんにちは。
鏡に映った風景と言うのは、時とすると、
全く違った味わいを見せてくれる時がありますね。
逆展の美ともいうべきでしょうか。
時には、このようにものを見直してみるのもいいようです。
花の名前って、時々全く違った花の名で覚えていることがありますね。
本物に出会って、びっくりします。
「コバノズイナ」も「リョウブ」私には初めて聞く名前ですので、
チンプンカンプンではありますが・・・・。
投稿: 鎌ちゃん | 2009/07/06 13:05
爽やかなアレンジですね。
トルコキキョウのピンクが素敵です。
試験管ブラシに吹き出してしまいました。
懐かしい言葉です。
「リョウブ」でも「コバノズイナ」でも無く、試験管ブラシと覚えそうです。(笑)
それの方が、忘れない気がします。
投稿: ロッキーママ | 2009/07/06 13:24
健診のときにリョウブの蕾もご覧になっていたのですね。今頃ちょうど満開なのでしょう。
私は花屋さんとの付き合いがほとんどなかったので、コバノズイナをリョウブやヒメリョウブと覚えたことはありません。
前に鎌倉のお寺でズイナと記された花があったのですが、これもコバノズイナだったかもしれません。
投稿: 横浜のおーちゃん | 2009/07/06 13:32
ポージィさん、こんにちは。深山幽谷に生息するプッボウソウは長く、「仏法僧」と鳴くのだと信じられてきました。ところが、ブッポウソウ♪と鳴くのは実はフクロウ科のコノハズクだと判明したけれど、実際はゲェゲェゲェと無く最近私が追いかけているハトほどの大きさの鳥をそのままプッポウソウと名付けたままとしてしまいました。今日でも、そのままです。プッポウソウはゲェゲェゲェと鳴き、コノハズクがブッポウソウと鳴きます。
間違いをそのままにしておくのも、粋な計らいじゃないでしょうか。
投稿: polo181 | 2009/07/06 13:57
◆たんぽぽさん、ありがとうございます ♪
鏡の中のアレンジメント、楽しんでいただけたみたいで嬉しいです。
実は、たまたま鏡の中に映っているのを見つけて、それがなかなか
素適だったから撮ったという単純なものだったのですけれどね(^^;)
植物の名前っていうのはほんと、複雑ですね。
ひとつの植物がたくさんの名前を持っていることも多いですし。
それが楽しい面もありますが、頭抱えることもありです(笑)
仕事帰りに香るくちなし、ほっと心和みますね。
いま少しの間、癒しと楽しみを与えてくれるかな。
◆noodles3さん、ありがとうございます ♪
鏡の縁が額縁代わり♪
アレンジメントを正面から普通に見たのとは違う表情に
見えて面白かったです(^^)
アハハ 最初の出会いがコバノズイナの名前だったら、
やっぱりコバノズイナですよね。
私は最初にリョウブと覚えこんじゃいましたから、実はリョウブでは
ないと知ったときは慌てふためきました(笑)
リョウブとは、全く予期しない思いがけない出会いでした。
そして、本物のリョウブを見たあとでも、まだ完全には
リョウブをリョウブとして受け入れられずにいます。
頭が固くなっちゃってますね。
noodlesさんとリョウブの出会い、案外よく行かれる場所で、
おや!という出会いが待っているかもしれませんね。
◆鎌ちゃん、ありがとうございます ♪
鏡の中に見えるもの、仰るように普通に見たときと逆向きに
なっているせいか、とても新鮮だったり雰囲気が違って見えたり
するのが面白いですね。視野を広げたり、視点を変えたりする
きっかけになるかもしれませんね。
花の名前は、ときとして多くの別名を持っていたり流通名があったり
複雑ですよね。品種がわんさかというのもありますし。
間違えて呼んだのがそのまま定着してしまったなんていうものも。
コバノズイナは流通名にしてやられました(^^;)
◆ロッキーママさん、ありがとうございます ♪
ありがとうございます。このときのトルコキキョウのピンク、
コバノズイナの柔らかな緑ともよく合って、とっても綺麗でした(^^)
ウフフ 試験管ブラシは懐かしかったですか?
コバノズイナの花穂ってまさにピッタリの太さですよね。
試験管ブラシで覚えちゃうんですか?他にも候補がいそうですから
ちょっと問題ありかもですよ~(笑)
◆横浜のおーちゃん、ありがとうございます ♪
健診のとき… っていうのが、この他にもまだいくつか出番を待って
いるんですよ。この頃なかなか写真を撮れないので、大いに
引っ張ってまいります~(^^;ゞ
6月半ばで粒粒の蕾だったのも、今はもう満開でしょうね。
やはりコバノズイナをリョウブやヒメリョウブと呼ぶのは
花業界特有なのでしょうね。その流通名にしてやられました。
おーちゃんは、もしかすると自生種のズイナをご覧になったかもしれないのですね。ズイナだったのか、もしかすると
コバノズイナだったのか、その辺りも名札や呼ばれ方というのは
曖昧になっている可能性はありですね。
◆polo181さん、ありがとうございます ♪
こんにちは。
そうでしたね。ブッポウソー と鳴くから ブッポウソウ と
名付けられたのに、違う鳥を見てあれがブッポウソウだ!と(^^)
こういうの、よくありますね。
カンガルーも、あれは何という動物か?と聞かれ分からない=カンガルー
と答えたのがそのまま名前になってしまったと聞いたことがありますし、
ナツツバキの別名とされるシャラノキは、本当は全然別の木ですし。
春の七草のホトケノザも私たちが普通にホトケノザと呼ぶ
ピンクの花の咲く野草ではなく、コオニタビラコのことですし…
探せば同じような例が山と出てきそうですね。
間違いをそのままにしておくのも粋な計らい。そうかもしれませんね(^^)
投稿: ポージィ | 2009/07/06 14:41
私は ポージィ さんとは逆で リョウブの花を知っていました。
去年 コバノズイナがたくさん咲いていて写真を撮ったのですが 名前がわからないままにしておいたら 今年になって名前がわかりました。
リョウブと言われているのですか~
これも初めて知りました。
全然違う感じだと思いますが・・・
リョウブはとてもいい香りがします。
以前のをぺったんしてゆきますが 花の時季がちょっと遅かったものです。
http://0424hana0714bun.blog63.fc2.com/blog-entry-420.html
今年も撮れたらアップしますね。
絵にならない駄作ばかりなので・・・
絵にするのは 難しいですね。
鏡にうつすのは いいアイデアです。
投稿: fairy ring | 2009/07/06 14:41
◆fairy ringさん、ありがとうございます ♪
あ、fairy ringさんはリョウブの方を先にご存知だったのですね(^^)
私と逆の順番でしたね。私はリョウブが今年初めてで。
コバノズイナは何年か前に初めて花材として与えられたときに
リョウブと教えられたのです。今年渡されたときも同じこと言われました~
お花屋さんではリョウブやヒメリョウブで通っているのでしょうね。
リンクをありがとうございます。
私が会ったリョウブも、今ちょうどこのくらいかもしれません。
咲いた花の様子も葉の様子も、リョウブとコバノズイナじゃかなり
違いますね。まぁ、小さな花の一つだけ見れば似ているといえますが。
花材に使うには本物のリョウブはいまひとつ向いていなさそう、というのも
花業界でコバノズイナがリョウブと呼ばれるようになった理由の1つ
かもしれませんね。
絵にならない駄作ばかり?何を仰いますか。絵になる素適なお写真
たくさん撮っていらっしゃいますよ(^^)
それとは別に、鏡に映ったもの、意外な新鮮さがありますね。
投稿: ポージィ | 2009/07/06 14:54
草花の名前って難しいですよね。
象形文字のように想像できるものもあり、ぜんぜんナニコレ?わかんないのもありますねぇ!
投稿: ふくやぎ | 2009/07/06 21:35
ご無沙汰しています。最近PCの前に座ること自体が少ない割には、実はちょくちょくこっそり
拝見しています。
)。でも今思うとこの名にふさわしいのは、むしろオナモミかなあ。
花の名前。幼いころには勝手につけたりしたことがありました。イノコズチのことを「ジゴクノカギヅメ」とか呼んだり(引っ掻かれたんです
こどものころ読んだ牧野富太郎博士の本で、古い民謡の中の「潮来出島の真菰の中に あやめ咲くとはしをらしや」という部分を検証して、「このあやめはアヤメではなく、ハナショウブである」と証明したことや、じゃがいもを馬鈴薯(そういえば最近あまり言いませんね)と呼ぶのは間違っていると述べていたことを思い出します。ホトケノザのことも、牧野博士が言ったんじゃなかったですっけ。
一般に通りがいいならそれでいいんじゃ、とか、言葉は移り変わるもんだしなあ、とか思わないでもないんですが、時々「…ええ~?」と思うこともあります。露骨に盗作じみたものは、ちょっと辟易します。確かに、後から来たほう本家を乗っ取ることもよくあるんですが…。リョウブは…微妙ですね。
それはともかくとして、鏡に映すアレンジメント、面白いです! 左右が違うと、なんか変わって見えるのは不思議ですね。ポージイさんの感覚って、時々目が覚めるような感じがして、とても好きです。
またこっそり覗かせてもらいに来ますね。では!
投稿: nao | 2009/07/06 21:58
私はリョウブのほうしか知らなくて、ヒメリョウブ=コバノズイナだということも、ポージィさんのコメントがあったから判ったんでした。
今でも、コバノズイナは見たことありません。
花の名前のなかには、流通名が幅をきかせているものがありますよね。
そのことが混乱に拍車をかけているんじゃないかと、苦言を呈している記事もみかけます。
目鯨たてるつもりはありませんが、混乱することは確かですね。
取り敢えずリョウブとの出会いがあって、よかったですね。
コバノズイナ、姫リョウブでいいんじゃありませんか~~♪
アレンジに使われている青紫の花は何ですか?
投稿: goro’s | 2009/07/07 00:41
◆ふくやぎさん、ありがとうございます ♪
なかなか複雑ですよね~ 植物の名前って。
名は体を現す 的な名前だと覚えるのも楽なんですが、
何度唱えても覚えられないのもあります(笑)
これはないでしょ、ってのもありますし。
まぁ、こんな風にあれこれ思えるというのも、また楽し
ってことでしょうか。
◆naoさん、ありがとうございます ♪
子供時代、ヘクソカズラの実をみかんに見立てて遊んでいらした
naomiさんでよろしいでしょうか?(^^)
(間違っていたらごめんなさい)
お久し振りです。覗きに来て下さっていたとのこと、嬉しいです♪
勝手に植物の名前をつけて遊ぶって、面白そうですねぇ。
感性が磨かれそうですよ。命名者の苦労も分かるというものですね。
「ジゴクノカギヅメ」!ウハハなるほど~ イノコズチに引っ掛かれた
経験からですか。私だったらビッシリヒッツキなんて付けたかもです。
子供時代にすでに牧野博士のことをご存知だったとは!しかも本も
読まれたのですね。私は博士の名前こそ大人になってから知りましたが、
本はいまだ読んだことなしですよ。色々面白いエピソードが出てきそう
ですね。今日挙げて下さっただけでも、博士がいかに植物に広く関心を
もち、のめりこんで研究していらしたかが伝わってきます。植物への愛着も。
一つの植物がいろんな別名を持っているのは、混乱しつつも、
それはそれで楽しいなと思うのですけど、別の植物が本名として
もっている名前を、他の植物にかぶせてしまうのはちょっとなー、
と思います。コバノズイナの場合はヒメリョウブとヒメを略さずに
おいてくれたらよかったのにと思いますよ。でも、花の流通界では
略して呼ぶことが多いようで(例えばチューリップ=リップなど)、
ヒメもいつの間にか略されちゃったのかもしれませんね。
鏡で覗くアレンジメント。最初から鏡に映すことを前提に作る場合も
本体のアレンジとは別に、
あるんですけど、今回はたまたま映っているのを見たら、普通に正面から
見たときより面白かったんです
余った花を花瓶に挿したのが映りこんでいるのも含めて。
たまに面白い発見があると、楽しい気分になりますね。
はい、これからも覗きにいらしてくださいね。よろしくお願いします
◆悟郎さん、ありがとうございます ♪
そうそう、悟郎さんがリョウブをアップされた、あの時でしたよ。
私がリョウブと思っていたのが実はリョウブではなかったと知ったのは。
あれからどれほど時が流れたのか(笑)、やっとリョウブと巡り会えました。
悟郎さんはコバノズイナとの出会いはまだでいらっしゃいますか。
ご近所の畑に植えられているのですが(遠くから見えます)、
木も大きくならないし、庭に植えている例が結構あってもよさそうに
思いますが、私も今のところ見られるのはその1本だけです。
流通名が本名とガラリ違っていたりすると混乱度合いが増しますよね。
私も混乱させられる側ですけど、一方でそれを楽しんでいる面もあります。
ニックネームみたいな感覚かな。
コバノズイナはヒメリョウブでいいですよね。
でも、さんざん書いているうちにコバノズイナもしっかり
インプットされたようです(笑)
アレンジの中の青紫はスターチスですよ。な~んだ、そうか!でしょ?(^^)
投稿: ポージィ | 2009/07/07 11:12