小谷戸の里 -舞岡公園-
2月上旬、お隣横浜市の戸塚区にある「舞岡公園」へ行ってみました。
『里山風の場所が好きなら、きっと気に入ると思うよ』と紹介していただいて
初めて知った公園は、なんとも懐かしさを誘うほっとする空間でした。
「舞岡公園」は昔からの地形を生かした、丘・低地・雑木林・田んぼからなる
「谷戸(やと)」の公園で、管理は横浜市ですが市民団体によって運営されて
いるのだそうです。 (「谷戸」とは、大地や丘陵に小さな谷が複雑に刻まれた
地域のことです。 「やと」「やつ」「や」)
(写真クリックでもう少し大きめ写真もご覧いただけます
)
丘の上を鈍く照らす夕方間近の太陽
見つめるうちに異空間へと誘う入り口のようにも見えてきて
さぁ これからどんな光景が広がるのだろう
2月初めに降った雪と連日の霜でぬかるみがちな小道を下り上り
しばらく行くと、眼下に広がる谷間の田の風景
歩いてきた小道沿いには、昔懐かしい木製の電柱が並ぶ
踏み固められた土の道が、雪と霜でぬかるみ、足跡を刻んでいる
どこからか時の扉をくぐって異空間へと入り込んだのかもしれない
明治時代後期に建てられたという古民家まで出現した
古民家の奥の部屋には雛壇飾り
冬枯れの季節とあって花は乏しいけれど、だからこそこういうものの
面白さに気づけるのかもしれない
(何だか分かりますか?答えは後ほど)
寒々とした風景の中で春の温もりを感じさせてくれたのは
「蒲公英」と「福寿草」の黄色い花 …寒そうだったけれど
やがて丘の上の広場を抜け、現代時間へと戻っていく
途中、小道脇にあった星野富弘氏の詩碑
ただひとつのために生き
ただひとつのために
枯れてゆく 草よ
そんなふうに生きても
おまえは 誰も
傷つけなかった
何だか分かりますか? の答えは
左:弾けたマユミの実がドライになったもの 右:枝に残った柿のへた
でした
写真はいずれも「 2/7 撮影」のものです。
| 固定リンク | 0
コメント
お早うございます。
「舞岡公園」・・・・里山風の場所が好きなら・・・・
はい、私もこんなところ大好きですよ。
というより、故郷は、まさにこんなところです。
でも、公園と違って、なかなか手入れが行き届かず、
荒れ気味ではありますがね。
古民家の佇まいは、味がありますね。
長い歴史を経たであろう、雛壇も趣を添えています。
「何だか分かりますか?」の答え、
これはさすがに正解でした。
星野富弘さんの詩、私も大好きで、
何冊か、詩画集を持っています。
投稿: 鎌ちゃん | 2010/03/01 09:08
おはようございます。
舞岡公園ですね。馴染みの景色です。
このマユミは、たぶん僕が撮った木とおなじだと思います。
詩碑には気付いていませんでした(汗)。。
ただひとつのために生き
ただひとつのために
枯れてゆく 草よ
そんなふうに生きても
おまえは 誰も
傷つけなかった
いい詩ですね。
傷つけもしないし、傷つけられもしない生き方。
草にでもなるしかなさそうです・・・
投稿: noodles3 | 2010/03/01 11:19
とても懐かしい風景ですが、うちの近辺もこんな感じですね。
クイズの答えはすぐ分かりましたよ。
柿の木はすぐ裏に同じ状態でありますし、マユミも良く見てますし。
急に春めいて来ましたね。
黄色の花に心がウキウキします。
投稿: ロッキーママ | 2010/03/01 13:07
2月はまだ寒かったことでしょう。
ポージィさんのお近くには、谷戸の大きな公園がいろいろあるのですね。
あまり人は見かけなかったのですか?
古民家いいですねえ。お雛様が早々と飾られていたのですね。
星野富弘さんの詩が雰囲気に合って素敵です。
投稿: tona | 2010/03/01 14:50
◆鎌ちゃん、ありがとうございます ♪
こんにちは。
鎌ちゃんもこんな雰囲気のところを歩くのがお好きですか?
故郷の景色と重なられるのですね。鎌ちゃんの原風景。
確かに、人出が行き届かない農村では荒れてしまっている場所が
多くなりましたね。公園のようなわけには行きません。
懐かしい本物の里山は、いかに人の手によって守られつつ、
人と自然が共存していたかということを、しみじみと感じます。
星野さんの詩碑とは、思いがけない出会いでした。
彼の自然への思いが伝わってくる詩ですね。
鎌ちゃんは星野さんの詩画集を何冊かお持ちなのですね。
私は1冊だけですが、久し振りに眺めて見たくなり手に取りました。
「何だか分かりますか?」は、あまりに簡単すぎましたね(^^;)
◆noodles3さん、ありがとうございます ♪
大船フラワーセンターと並んでこちらもお馴染みの場所で
いらっしゃいましたね(^^)
このドライのマユミは、noodlesさんが撮られたあのマユミさん?
まぁ、そうでしたか♪何本かまとまって植えられて(生えて?)いた
場所のものです。
詩碑はひっそりと周囲に紛れ込んでいたかもしれませんね。
簡単な言葉ですが、深い思いのこもった詩ですね。
誰も傷つけず、踏みつけにされようと傷つくことなく
淡々と受け入れ、自分の使命を生きていく、
植物の生はそんなふうにもとれます。
私にはとても到達できません~。
◆ロッキーママさん、ありがとうございます ♪
こういう風景はなぜ懐かしさを感じるのだろうと思います。
私は田舎育ちですが、必ずしもこれと同じような風景を見て育った
というわけでもないのに。遠い祖先から刷り込まれたDNAも関係して
いるのでしょうかね。ロッキーママさんのご近所にもこういう感じの
場所が残っているのですね。
クイズは、いつもご訪問くださる方たちには簡単すぎましたね(^^;)
先週暖かかったこともあって、地面の丈の低い草たちもぐっと緑を
ましましたね。木々の芽も大きくなりました。
今に春爛漫花爛漫の春がやってくるかと思うとワクワクします。
◆tonaさん、ありがとうございます ♪
ここへ行ったのは初雪が積もって間がないときで、古民家の屋根の
北側にはまだ雪が残っていましたから、空気が冷たかったです。
あれからひと月近く、この福寿草もすっかり丈を伸ばして葉もたくさん
出てきたことでしょう。
そうですね。車で数十分~1時間ちょっと、といった距離に里山風の公園が
いくつかあるのでありがたいです。里山風の公園だけでも8つくらい
ご紹介してきたかもしれませんね。
でも、欲深なものですから、近所に住んでいる方たちが日常的に
こうした公園を散歩しているらしいのを見かけると羨ましく感じて
しまいます(^^;) 近いといっても、車を使わないとかなり遠く
不便な場所にありますので。
この公園、他にも人はいましたが、それほど多くはありませんでした。
でも季節が変わればきっとグンと増えると思われます。
里山、谷戸の光景には、古民家が良く似合いますね。そしてお雛様も
よく似合って、我が子の健やかな成長を祈ったその思いまで再現されて
いるような気持ちになります。
星野さんの詩も、この光景にとてもしっくり馴染み自然への深い思いが
感じられました。
投稿: ポージィ | 2010/03/01 16:14
舞岡公園を訪ねられたのですね。
自然が豊かな谷戸と里山が素敵なところですよね。
田んぼもあるので虫など生き物の種類も豊富で楽しいところです。
といっても、私は数年前に行ったきりです。
近いうちに機会を作りたいです。
投稿: 横浜のおーちゃん | 2010/03/01 17:29
◆横浜のおーちゃん、ありがとうございます ♪
この1月に初めてこの公園の存在を知りました。
(もしかしたらおーちゃんに教わったのに完璧に忘れていたかもしれませんが)
おーちゃんはやっぱりご存知でしたね。
車で行くことが多いわが家、戸塚近辺が混むためちょっと行き辛いのが
難点ですが、距離としてはこんな近くにこんないい場所があったのかと、
とても嬉しかったです。春から夏は訪れる人も多く、動植物たちも
賑やかでしょうね。もう少し春が進んだら、また行ってみたいです。
投稿: ポージィ | 2010/03/01 17:43
舞岡公園って もっと遠いところにあるのかとずっと思っていました~
確か 舞岡公園の自然というブログがあったような・・・
谷戸 以前にもご紹介いただいたことがあるような・・・
トップのお写真 本当に異次元の世界への入り口のように思えてきました~
未知との遭遇 何があるのでしょうねとドキドキしながら拝見しました。
こういう自然もいいですね~
古民家大好き!
やはり中にはお雛さまでしたか。
ドライになったマユミとカキのへた すぐにわかりましたよ。
フクジュソウ 今年はまだ見ていないです~~
投稿: fairy ring | 2010/03/01 19:17
◆fairy ringさん、ありがとうございます ♪
舞岡公園の名前をご存知でしたか!
「舞岡公園の自然」ええ、そのようなタイトルのブログを、
私も舞岡公園を検索中に見た覚えがあります。
谷戸については、茅ヶ崎里山公園のときに説明したような…
よく覚えていてくださいましたね。座間谷戸山公園という所にも
行っていますし。こういう雰囲気がほんと好きなんですね、私(笑)
fairy ringさんも魅力をお感じになりますか?
古民家は味があっていいですね。実際に暮らすには寒くて不便そうですが~
はい、時節柄お雛様でした。昨年行った茅ヶ崎里山公園の古民家にも
お雛様が飾られていました(^^)
ドライマユミと柿のへたは、皆さんにとってちょっと簡単すぎる
クイズでした(笑)
フクジュソウ、昨日別の場所で見たら、ずいぶん丈が伸びて葉っぱも
ワサワサしてきていました。先週の暖かさでグングン伸びたのかもですね。
投稿: ポージィ | 2010/03/01 21:14
ポージィさん、こんばんは。冒頭の写真は、まるでプロの作品のようです。シャッターを切ることによってこのような結果になると予測の付く人でないと撮れない写真だと思います。確かに異空間へ誘う入り口のように見えます。吸い込まれそうになります。
ここ最近、各地で里山公園を作っておりますね。嬉しい限りです。バーダーは居ませんでしたか。野鳥を見かけませんでしたか。このように雑木林があると、いろいろな小鳥が集まるのだけれど。鍵は餌と水、それに塒となる林です。蒲公英を見かけましたか。やれやれ、この冬もついにくぐり抜けました。
投稿: polo181 | 2010/03/01 21:48
◆polo181さん、ありがとうございます ♪
おはようございます(^^)
トップの写真に過分なお褒めの言葉をいただき、嬉しいやら
照れくさいやら。でもやっぱり嬉しいです(笑)
カメラを向けたとき、ある程度はイメージしていますが、
イメージ通りに撮れるかどうかは、まだまだ距離があります。
異空間への入り口のようと見てくださいましたか。
何十年か前までは、各地で当たり前のように見られたであろう
こういう光景も、都会近くでは公園などに行かないと見られない
一種の贅沢な場所になってしまいましたね。でも、近年公園という形ででも
里山を残そうとしていることを嬉しく思います。
バーダーいましたよ(^^) ある池のほとりにはカメラを据え置き、
双眼鏡で辺りを観察している人たちが数人いました。
私の目に見えたのはキツツキの仲間らしい鳥とキジバトだけでしたが。
キツツキの仲間はコゲラよりは大きかったのですが、遠すぎて何か
分かりませんでした。他にも色々な野鳥が見られるようです。
今日はまた寒い一日となりそうですが、3月に入り、確実に春へ向けて
季節が動き出しましたね。やれやれです(^^)
投稿: ポージィ | 2010/03/02 09:20
寒そう、、、と見ていましたらひと月前の写真でしたか。
ま、今もそれほど変わらないかもしれませんが。。。
なんとか春を探しに行きたいですね~
投稿: ふくやぎ | 2010/03/02 23:35
◆ふくやぎさん、ありがとうございます ♪
エヘヘ すみません、いつもスローなアップで(^^;ゞ
この日は雪も残っていてほんとに寒かったです。
その後ポカポカ陽気の日々もあって、地面の緑が少し増え、
フクジュソウも草丈を伸ばしたことでしょう。
春爛漫が訪れるのも、もう間もなくですね。
でも、できればその前に早春を見つけに行きたいです。
投稿: ポージィ | 2010/03/03 09:27